中野のお父さん

北村薫

久しぶりに公共図書館に行ってきました。
チェックしたのは、川上弘美北村薫・塩田武士・梨木香歩三崎亜記・宮下奈都・宮部みゆきの棚。
まあ新刊は予約殺到で当分借りられない作家さんばかりですけどね。

『中野のお父さん』は2015年発行の短編集。
編集者の娘が持ち込む謎を、高校の国語教師のお父さんが推理して解決する。
これぞ北村さんの「日常の謎」!
「円紫さんと私シリーズ」を思い出します。(『太宰治の辞書』で完結)

高校の国語教師って北村さんのことじゃん!(元だけど)
年齢も同じくらいじゃん!

はい、その通りです。娘さんもいらっしゃいます(編集者かどうかは知りませんが)。
物語のなかのお父さんは娘が可愛くて仕方ない様子ですが、北村さんもそうなのかなあ?とあの柔和なお顔を思い出しながら読みました。

しかし、さすが北村さん。誰それ?という作家の名前が出てきたり、俳句の解釈で文豪の名前が出てきたり、幅広い文学の知識をお持ちということがよくわかります。勿論、落語のお話も。
自分の知識の足りなさを痛感させられますね(名作嫌いなので…と開き直るしかない私)。
ま、広大な文学の世界の海に、今さら漕ぎ出すのはちょっと腰が引けますしね。

続編出るんじゃない?新たなシリーズ化するんじゃない?と思うのは私だけではないはず。
このお父さんいいよね。